2010年イタリア旅行3日目②ファルネーゼ宮
2011年 06月 12日

現在フランス大使館なのでなかなか入られないファルネーゼ宮ですが、

ナポリ カポ・ディ・モンテからもファルネーゼ家所縁の作品が里帰りし、
一般公開されるということでインターネットで予約して行ってきました。
宮殿脇の道を奥へと進み、

テヴェレ河沿いのジュリア通りに面した裏口から入ります。

セキュリティーチェックを受けてから中庭に入ると、別天地。

緑豊かで静かな庭園。ローマの中心街にいるとは思えない穏やかな空間です。
最初に出迎えてくれたのはファルネーゼのヘラクレス。

16世紀にカラカラ浴場の近くで発掘され、
しばらくファルネーゼ家の宮殿を飾っていましたが、
その後ナポリのブルボン家の手に渡り、現在はナポリ考古学博物館に置かれています。
ただし今回は本物でなく樹脂?でつくられたコピーです。
そして、ティツィアーノ<教皇パウルス3世>。

ルーブル美術館「ヴェネツィアの巨匠達展」で見て以来、久々のご対面です。
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奥に行くと大理石の彫像が並んだコーナー。
<ファルネーゼのアトラス>は、現存する最古の天球儀です。

<カッリピージェのヴィーナス>。

” Callipigia”は「尻の美しい」という意。
その名の通りの美しいヴィーナス像でした。
そしてお待ちかねの「カラッチのギャラリー」へ。

初期バロック期ボローニャ派の巨匠アンニーバレ・カラッチ最大の傑作『ガレリア・ファルネーゼ天井装飾画』が見られます。

世界三大壁画の1つとも称される天井画は、
オドアルド・ファルネーゼ枢機卿の依頼により宮殿を装飾するために描かれた作品。

豊かな色彩で、明るく官能的な神々の愛が表現されています。
中央に位置する<バッコスとアリアドネの凱旋>は

酒神バッコスとクレタ島の王娘アリアドネの婚姻を表現したもの。
<牧神パンとディアナ>

バッコスの従者で牧神のパンと、太陽神アポロの双子の妹ディアナ。
<ディアナとエンディミオン>

処女神でもある月の女神ディアナと、
不老不死を願い永遠の眠りを与えられた羊飼いエンディミオン。
若く美しいまま眠り続けるエンディミオンは「永遠の美」の象徴しています。