2012南イタリアぐるっと4000キロの旅25〜聖所モンテ・サンタンジェロ
2012年 11月 15日
「イタリアの ランゴバルド 王国、568~774年にかけての権力域」として世界遺産に登録されたモンテ・サンタンジェロ。
493年、タヴォリエーレ平野を見下ろす山の洞窟に
大天使ミカエルが現れたという伝説が人気を呼び、
ランゴバルト族の人々を集める巡礼地となり、
十字軍兵士たちは行き帰りにこの聖所に立ち寄るようになりました。
1015年、ランゴバルド族はノルマン人に協力を要請。
南伊プーリアの地はノルマン人の支配下に置かれ、
そして13世紀からはフランス、アンジュー家へ
15世紀からはスペイン、アラゴン家へと変わっていきます。
まずは大天使ミカエルの聖所へ。

1274年シャルル・ダンジューによる鐘楼が入口の目印です。
カステル・デル・モンテの建築法を模した八角形で建てられたもの。
老(若)男女、長い階段を下って行きます。

奥には白い聖母子像。

その先からは写真禁止。
1076年にコンスタンチノープルでつくられた聖堂の扉をくぐると洞窟です。
何百人か入れるくらいの広大な空間が広がっています。
まず目にするのはねじり装飾の付け柱で飾られた祭壇。
バロック期のものでしょうか。
そして右側にはアンドレア・サンソヴィーノ作とされる大理石の大天使ミカエル像、
その左に司教座が置かれています。
ひんやりした空気が流れる中、静止したままお祈りをする人たち。
お邪魔にならないようにそうっと見学です。
長ーい階段をヒイコラ言いながら昇って外へと戻り、
数分歩くと12世紀の遺構が見えてきます。

左側がランゴバルド族の王ロターリの墓、
右側がサンタ・マリア・マッジョーレ聖堂です。
白く明るい堂内。

フレスコ画の断片が見られます。

損傷が激しいのが残念。

柱頭の浮彫り。

ロバに乗るのはキリストでしょうか。
そしてロマネスクらしい奇妙な像。

頭は蛇に、両手はトカゲ?に噛まれながらも
くりくり目玉が笑っているような感じ。
隣のサンタ・マリア・マッジョーレ聖堂へ。

古くからの聖堂を1170年に再建したもの。
聖母子の浮彫りをくぐって堂内へ。

ここにもフレスコ画が色々描かれています。
中世の騎士像に

冠をかぶった聖女マリア。

傍らには聖母子像が置かれていました。
